フォレストエナジー株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:沼 真吾)は、都農町が進める『都農町分散型エネルギーマスタープラン』の実現に向けて、地産地消バイオマス燃料となる「超早生樹」(ハコヤナギ(以下、早生樹という))の植林試験を開始することになりました。
2019年度には、当マスタープランづくりに参画し、大学等の研究機関、地域のエネルギー会社等とともに実践的検討を行って参りました。特に、早生樹に関しては、東京大学の研究をベースに設立された株式会社本郷植林研究所とともに、先行的に町内の耕作放棄地等に植林試験を行うとともに、チップ化試験や燃料分析を行ってきました。
それらの成果を踏まえて、2020年度に、当マスタープランの実現に向けて、都農町はもとより、株式会社本郷植林研究所、東京大学、宮崎大学、都農ペレット工業株式会社等と連携して、早生樹の植林試験を本格化します。
現状として、農業者の高齢化・後継者不足、農産物の価格低迷、自然条件の制約等により、耕作放棄地が増加しているのが実状ですが、これらの耕作放棄地を積極的に活用して、早生樹による地産地消バイオマス燃料を製造し利用することで、地域課題の解決に加えて、新産業の創出による地域活性化や低炭素化社会の実現などにつながるものと考えられます。
また、都農町では「災害に強いまちづくり」の取り組みを進めており、今後、町内の防災拠点や避難所等にレジリエンス対応型の木質バイオマス熱電併給設備を導入する計画であり、それらの設備でも町内産の早生樹をエネルギーとして積極的に活用する計画です。
まず、7月までに、都農町内の口蹄疫埋却地(約2,000㎡)に、早生樹を植栽する予定です。2010年に宮崎県で口蹄疫が発生してから10年が経ち、いまだ耕作もままならない土地に、早生樹の苗を約500本植林し、その後、草刈りや施肥などのメンテナンスを行いながら、生育実証試験を行います。
また、2019年度に町内の耕作放棄地(約500㎡)に植林した早生樹については、引き続き、メンテナンスや成長量の測定を継続するとともに、植林範囲を随時拡大し、新たに早生樹の苗を植林する予定です。
フォレストエナジー株式会社は、今後も、都農町や大学等の研究機関、地域のエネルギー会社等とともに取り組みを継続し、都農町が進める「美しく快適・安全なまちづくり」、「産業の躍進するまちづくり」に貢献してまいります。
関係者コメント
都農町
都農町では、今後、町内に最先端バイオマスガス化設備や超小型木質バイオマス熱電併給設備を導入していく予定です。エネルギーの供給として町有林や果樹の剪定枝、風倒木等の賦存量調査をおこなうと同時に、「超早生樹」を実際に町内に植え、植栽・保育に係る研究やバイオマス燃料としての活用可能性、耕作放棄地の活用可能性を探ります。併せて、新たなエネルギーインフラとして地域配送システムについても検討していきながら、災害に強いまちづくりへの取り組みを進めます。
株式会社本郷植林研究所
本郷植林研究所は、東京大学工学系研究科(本郷キャンパス)茂木源人研究室における研究をベースに設立された大学発企業であり、数理植物学の理論研究をベースに早生樹の実証実験を実施しており、全国に先駆けて2017年より宮崎県都農町にて試験植林場の運営に取り組んでおります。これまでの知見や経験をもとに、今後も、都農町、宮崎大学、フォレストエナジー株式会社等と連携して早生樹の植林試験を継続・拡大し、地産地消バイオマス燃料によるまちづくりに貢献してまいりたいと考えております。
本件に関する問い合わせ先
広報担当 電話:03-5624-7151
Email:info@forestenergy.jp
都農町分散型エネルギーマスタープラン