2015年3月30日
フォレストエナジーは、ユナイテッド計画株式会社(所在地:秋田県潟上市 取締役社長:平野久喜)が計画する木質バイオマス発電事業に対して4億円の出資を行いました。フォレストエナジーにおける木質バイオマス発電事業への出資は株式会社宮崎森林発電所に次ぐ2件目となります。本事業は、秋田県秋田市向浜において計画される最大出力約20MWの木質バイオマス発電事業であり、木質専焼のバイオマス発電所としては東北地方最大級のものとなります。総事業費は約125億円、2016年7月の運転開始を予定しています。
木質バイオマス発電事業は、バイオマス燃料の調達量を安定的に確保することが事業のポイントとなりますが、本プロジェクトでは地元の林業者等と連携することで地域の間伐材を長期間安定的に調達する体制を構築し、さらに補助燃料として PKS(Palm Kernel Shell)等を調達することを計画しています。
また、地元林業者との連携においては、これまで需要の乏しかった県内未利用材を本プロジェクトで有効活用することで地元林業への波及効果、雇用効果等の地域振興が期待できます。
出資の背景・意義
- 秋田県はスギ人工林資源が全国一の資源量を誇る等、豊富な森林資源を有しているものの、特に県南部では積雪によるまがり材等が多く、間伐等による林地残材も未利用のまま大量に蓄積しています。本事業は、これら地元未利用材を活用することで、適正な森林管理を促し、地元林業や関連産業の活性化に貢献することが期待されます。また、本発電所における新規雇用(25 名)や、関連するチップ工場等での新規雇用等、幅広い範囲の地域経済活性化効果が見込まれます。
- 資金調達においては、秋田県のふるさと融資や地域金融機関による融資等、地域の関係者が協働して進めるプロジェクトです。
- 二酸化炭素の排出の抑制・削減に寄与することが見込まれます。(本事業による CO2 削減効果は、77,088t-CO2/年を想定)。
事業スキーム
事業主体であるユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(SPC)に対して、ユナイテッド計画株式会社が5 億円、フォレストエナジーが4 億円、株式会社レノバ(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:木南陽介)が4 億円を出資しています。また、環境省所管の地域低炭素化出資事業の基金設置
法人である一般社団法人グリーンファイナンス推進機構(所在地:東京都港区 代表理事:末吉竹二郎)が7億円を出資(優先株)しています。融資は地元金融機関を中心に複数の金融機関から約 74 億円、秋田県のふるさと融資から 31 億円を受ける予定です。
発電所には住友重機械工業株式会社のボイラーが使用され、稼働後はユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社が中心となって発電設備の運転・維持管理・保守が行われる予定です。また、発電電力は特定規模電気事業者(PPS)等へ売電されます。